2009.8.25
Box2D(Box2DFlashAS3)によるActionScript物理シミュレーション

●第1回:開発環境の準備

◆「Box2D」って?

Box2DはC++向けの物理シミュレーション用ライブラリですが、Java用やActionScript3.0用にも移植されています。ActionScript3.0用のものは「Box2DFlashAS3」という名前で開発されています。なお本記事では「Box2DFlashAS3」のことも単に「Box2D」と呼んでいきます。
Box2Dは「重さや反発係数を設定した円や多角形の落下・衝突といった動き」をシミュレートするエンジンを提供してくれます。
言葉よりも実際の動作を見た方が早いと思うので、Box2Dに付属のサンプルを見られるページへのリンクを張っておきます。

Box2DFlashAS3のトップページ

◆本記事について

本記事は基本的に、Box2Dの使い方に関する私個人のメモ的な意味合いが強いです(爆)。
そのため全体の回数も決めていませんし掲載時期も不定期です。用語の日本語訳も私が独自に作ったものを使っています。
また、誤解やミスが含まれている可能性があります。推測まじりの部分もありますので、お気付きの点がございましたらメールにてご連絡いただければ幸いです。
Box2Dについては技術評論社さんのサイトで木村秀敬氏による「Box2DでActionScript物理プログラミング」という連載(全7回)が掲載されています。私はBox2Dの勉強の際に、この連載を非常に参考にさせていただきましたので敬意を込めて紹介させていただきます。
本記事を見てくださっている方の中にも、既にこの連載をご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。
木村氏の連載ではBox2Dはver2.0.0が、開発環境にはFlex SDKが使われています。本記事ではBox2Dは2.0.2を、開発環境にはFlashを使っています。その辺りの違いについても若干触れようと思います。

◆環境について

先に述べた通り、本記事では開発環境としてFlashを使います。Box2DはFlashPlayer 9で使えるのでFlashのバージョンはCS3を使います。とりあえず、次のような手順でセットアップしておいていただければよいかと思います。

・Box2Dのダウンロード

SourceForge.netのBox2DFlashAS3ダウンロードページからBox2DFlashAS3_2.0.2_.zipをダウンロードします。

Box2DFlashAS3ダウンロードページ

zipファイルを解凍するとBox2Dフォルダが確認できます。このBox2DフォルダにBox2Dの各クラスが納められています。

展開後のフォルダ

・サンプル制作環境

サンプル制作は、作業用フォルダにflaファイルとドキュメントクラスファイルを配置する形で行っていきます。作業用のフォルダを用意し、ダウンロードしたBox2Dフォルダを配置しておきます。

作業用フォルダ

次回以降この作業用フォルダを使って少しずつサンプルを作成していこうと思います。
最低限のシミュレーションができるまではなるべく頻繁に更新したいと思っています。
とりあえず、今回はここまで。

◆免責事項

本記事はBox2Dの「正しい使い方」を保証するものではありません。
本記事の提供する情報・スクリプトコードなどのご使用により発生したいかなる損害についても筆者は一切の責任を負いません。
記事の内容はお知らせ無く変更することがあります。
以上、ご了解ください。

2010.1.20追記
新マイナーバージョンがリリースされて画面が変更されています。
が、同じページから旧バージョンや旧リビジョンなどもダウンロードできます。
本記事では2.0.2を扱っていますのでご了承ください。

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