2001.3.4

第二部〜訴訟編〜 その1

◆A社の見積り

 どうにかジジイに工事のやり直しに関する方針を同意させ、私の方で別の業者にやり直し工事を依頼することにした。やり直し工事の費用はジジイ持ちになるのだが、だからといってことさらワザと料金が高くなるようにするつもりはサラサラない。私としてはともかく工事を早く終わらせて落ち着きたいだけなのだ。
 ともかくも、最初に見積りをお願いしたA社(工事編その1参照)に新たにやり直し工事の見積りをお願いするために来ていただくことにした。しかし、イザA社に連絡をとると、情けない気持ちがこみ上げてくるやら現状のバカげた状態の尻拭いをしていただくのが申し訳ないやらでトホホという言葉が口をついて出そうになる。
 実際電話で事情を話したときも、A社としては二の足を踏んでいる様子であった。やはり、他の業者の手直しをするというのは同業者としては感情面を考えるとやりにくいらしい。また、「工事が気に食わない」というクイライアントの主張も、場合によってはクライアントの言い分に無理がある場合もあるからだろう。ともかく、一度担当のMさんが職人さんと一緒に来て見てくださることになった。

 当日(9月29日(金))、A社の担当のMさんは玄関に入ると動きが止まった。玄関から入ると目の前には変な枠が目に入るのだ([写真2参照])。それを見て止まったのだ。あまりのひどさに...。私は「顔に縦線」で、
 「ひどいでしょ?でもまだ他にも色々滅多にお目にかかれないものがあるんです。後ほどこのアメイジング・ワールドを堪能してください。」
 などとテーマパークのホストのようなことを言ってMさんと話しをするためにリビングに促した。
 リビングで状況を説明し、写真入りの書類を渡した(ジジイに印鑑を押させた書類の流用)。
 Mさんは最初はあまりのひどさに驚いていたようであったが、実際の状況を見たりしている間に同情してくれたようだ。結果的には「このぐらい(明らかにヒドい)なら、うちでやらせていただいて問題ないと思います」というようなことを言ってくださった。
 一緒に来ていただいた職人さんも、最初は驚き次に呆れ、怒り、最後には爆笑していた。
 以下私と職人さんの会話
 私:「舞台の大道具程度でしょうか?」
 職:「高校の文化祭よかひどいねえ...犬小屋でももうちょっとよくできてると思うよ。」
 私:「ああ、そうですか、ソウデスネ...。」
 私はこの間ずっと「顔に縦線」である。
 職人さんは大工の仕事に誇りを持っているようで、ジジイに直接この工事について話してもいいと言ってくれた。ずいぶん心強い。
 見積りは10月10日(火)ごろにいただけることになった。

 ここで、今まであえて明記してこなかった工事代金などについて明らかにしておこうと思う。訴訟編の内容的にその方がよさそうだからだ。
 ジジイの工事の見積りは約90万円で、着工前の8月21日に半金の45万円を支払った。
 10月10日(火)にA社から届いたやり直し工事の見積りは約120万円で、やり直し工事のついでに仕様を私の方で追加した部分が若干あったので、見積り書からその分をマイナスすると約110万円になる。ジジイの負担分はやり直し工事代110万円で、私は残金45万円ジジイに払うという約束なので、相殺してジジイから65万円もらえばよいことになる。
 A社から見積りが届いたその日に上記の内容を電話にてジジイに伝えたのである。

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