2001.3.4

第二部〜訴訟編〜 その2

◆交渉決裂

 ジジイに電話し、見積り額110万円で私がジジイに支払う45万円を相殺して65万円の支払いを要求した。電話の先でジジイの血相が変わったのがわかる。以下会話。
 ジジイ:「ひゃくなん万なんてそんなわけない!大体元の金額(90万円)より高いなんておかしいだろ!」
 私:「一応そういう見積りがきてますから。なんだったら見積り書も見せますし、新しい業者の職人さんにも会ってもらう機会も作りますから。」
 ジジイ:「大体そんなのいくらでも高く書けるんだから。」
 私:「ですから見積り書みせますからおかしいところは指摘してください。職人さんにも会わせるって言ってるでしょ。」
 ジジイ:「大体ひゃくなん万なんてバカな話はないよ!こんなの誰に聞いたって笑われるよ!?こんなのタカリじゃないか!!(ジジイ激昂)」
 私:「あのね、バカなのも笑われるのもあなたの工事の方でしょ!!(私も激昂)大体、見積り書も見せるし職人にも会わせるって言っているでしょ!!見積り書を見てもいないで何言ってるんです!?」
 ジジイ:「イヤ、そんなの会ってもしょうがねェ!!そんな業者そっちが勝手に頼んでンだから!!」
 私:「勝手じゃないでしょ!!あなたがそれを選択して書類にハンコ押したんだから!!」
 ジジイ:「そんな書類そっちが勝手につくったんだからオレはしらねェ!!」
 ...あんたは子供か?
 私:「あのねぇ、あなたは書類にハンコを...」ブチッ(電話切れる音)
 ...切られた。予想していなかったわけではないが、面倒なことになってきた。ヤレヤレである。その後数回電話をしてみるが案の定ジジイは電話にでない。

 さて、とりあえずどうしたものか...。とりあえず、東京都消費者センターに電話してみようと考える。消費者センターというのがどういうところかもよく知らないのだが、よく「消費者センターに連絡」みたいなフレーズを聞くので、困ったときには頼りになりそうな気がしたので頼ってみようと考えたのだ。
 ネットで検索し消費者センターのサイトで番号を調べてかけてみた。事情を説明するものの、建築関係は事実上扱っていないような感じで「住宅紛争支援センター」というところの電話番号を教えてもらう。
 住宅紛争支援センターに電話をかけ、そこで事情を説明する。どんな支援をしてくれるのだろうと期待していたのだが、大した支援はしてくれない。が、ここで「訴訟を申し立てる」ということを勧められる。

 話は一旦わき道にそれるが、私はなんと法学部卒である。とはいえ、とりたてて熱心に法律を勉強したわけでもないので、法律に関する知識はひいき目に見ても、「全く何も知らない人よりはわずかながらマシかどうか」というところである。ひいき目に見なければ「全く何も知らない人」である。が、興味は幾分ないではない。
 余談ながら、係争額が30万円までならば簡易裁判所で「小額裁判制度」というのを利用することができる。これは、1日だけで結審するのでお手軽らしい。ただ、一発勝負なのでその日にできる限りの証拠を持っていく必要がある。そういう制度があることは知っていたが、今回は利用できない。
 やるとしたら通常の簡易裁判になる(簡易裁判は90万円まで、それ以上は地方裁判)。
 住宅紛争支援センターの人によると、まず内容証明郵便を送りそれでも事態が動かないようなら訴訟を起こすという段取りだそうだ。
 訴訟かぁ...。内容証明郵便ねぇ...。面倒だけど、ちょっとだけ面白いかも...。
 この日は夜9時ごろまで数度にわたってジジイに電話をかけるがやはり出なかった。

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