2001.3.19

子供について その3

◆次女の誕生そして入院

 2人目は1999年の5月に生まれた。また女の子だった。私の場合は特に性別のこだわりはない。ともかくなんの障害もなく、五体満足に生まれてきてくれればそれ以上は望まない。幸いに、次女もどこにも不具合はなかったのでひと安心だった。
 次女が生まれたときに私が興味深く思っていたことがある。長女が初めて次女に会ったときの反応だ。
 家内と生まれたばかりの次女が横になっているベッドを、長女と一緒に覗き込んだ。もしかしたら大した反応はないかな?とも考えていたが、長女は照れくさいような反応と共に嬉しさを溢れさせていた。なんだか幸せな光景だった。

 子供の性格・性質というのは、真っ白な状態から始まり後天的に形成されていくと思っていたのだが、そうではなく持って生まれた性格・性質というのが結構な濃さであるらしい。長女は概ね神経が細くて、だっこしていないと眠れず、眠った後はあとでそっと布団においても察知して泣くような赤ん坊だった。
 しかし、次女はズブトイのかいつのまにか知らないうちにどこででも眠っているし、一旦目がさめてもしばらくするとまたひとりでに眠っている。長女とくらべると手がかからない赤ん坊だった。
 これほどの違いが生まれて間もない時点であるのだからこれはその子供の持って生まれたものなのだろう。こういう発見も実感を伴っていて面白い。

 次女が生まれて家内の行動はどうしても次女中心になるのだが、そうなると長女も家内の関心を自分の方に向けようとする行動を取る。いわゆる「赤ちゃん返り」である。
 そういう場合ものの本によると、上の子の気持ちのケアを重視するべきであるということなのでうちでもそのような方針でいった。家内は長女と接する時間をなるべく取るようにし、次女は自分では何もできないのだから世話をしてあげる必要がある、ということを少しずつ理解させていった。家内が長女に接する時間が増えるにつれて、私が次女の世話をする時間が増えていった。
 そんな折、次女が入院した。次女が生後8ヶ月にもならない2000年1月11日のことだった。

 当初、このくだりでは次女の入院について経緯や病状をある程度詳しく書いていたのだが、それをアップするのはやめることにした。次女を病院に連れて行ったのも、付き添って入院していたのも家内であり、次女の状態について実感を伴った文章を書けなかったことが主な理由である。この辺はいずれ家内に書いてもらいたい。
 ただ、次女の入院については突発的なものではなく、ある程度長期間積み重ねられていたものがある日表面的な症状としてでてきたものであり、当時次女にもっとも接していた私がその症状が現れるまでわからなかったことが大変悔やまれた。
 
 ということで、次回は次女と家内の入院生活の裏(?)の長女と私の日常生活に触れていこうと思う。
 次女の入院は約3週間に及んだ。しかも、次女が入院したのは都内のT病院の小児科病棟なのだが、そこは幼い子供がお見舞いに来ることが禁止されていた。小児科病棟に入院している患者さんの中には、子供特有の感染症にかかっている子もいるため、見舞いに来た子供に病気が移ることを懸念しての措置らしい。
 
 そんな事情なので、次女が入院している間、長女はほどんど家内に会えないことになった。それは彼女にとって、ある日突然起こった理不尽な事態であったに違いない。

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